Destiny2 デスティニー2 まとめ Wiki

昼は浮かれ騒ぎ、夜は踊る。

希竜はプリズムのような光を帯びた翼で柱の間を軽快に舞いながら、最後にもう一度、空へと飛び立った。スジュール・エイドは、その淡く波打つ反射光が晶洞石上を横切っていくのを見つめた。
フギンとムニンが名もなき2人組として、彼らのように熱情や狡知に満ち溢れたこの街に初めてやって来てから、もう何年も経つ。そのほとんどの期間、スジュールは2人を友人だと思っていた。彼らは、リーフの向こう側の世界にまつわる情報を知りたがる彼女の心情を巧みに汲み取り、まるで一流の語り手のような熱意で真実と嘘を紡ぎ出した。
だが今やハントは召集され、未来に向けて残された道は一択となった。
スジュールは部屋の中央で、弓柄を緩く握り、頭を下げて待っていた。
やがてアハンカーラは彼女の両側にどっしりと着地し、周囲の匂いを嗅いだ。
「不満でもあるのか？」フギンは驚いた様子で尋ねた。
「終わりのない物語なんてあったか？」ムニンは答えた。
「話終わったら、二度とそんなこと言うなよ」フギンは告げた。
「俺たちの絆は骨の如く永遠に確かで揺るぎないものになる」ムニンは大あくびをし、丸く曲がった牙を互いに擦り合わせた。
「美辞麗句」スジュールは呟いた。
彼女にとっても、彼らとの別れは寂しいものであった。旺盛な探究心、計り知れぬ知恵。意図して鞘に収められた武器の儚げな気品。
降伏という名の失意の瞬間にすべてが失われた。ただし――
フギンは首を傾げた。ムニンは顎を大きく開き、牙を剥いて笑みを浮かべた。
スジュールは背筋を伸ばした。腰には女王自身の武器庫から授けられたフラクタルナイフが携えられ、手には立派な弓が握られていた。
「さあ」彼女はそう言うと、矢筒から矢を取り出した。「思い出に残るような決闘をさせて」