地平線に、まだ見えるはずのない形が浮かぶ。
アイリクスは目が良い。右上の目は鈍くて、くぐもっていて良くない。だが他の目はすごく良い、鋭い。アイリクスは待つ。動かずに。わずかな風を読む。発射速度を計算する。照準を目標の先に合わせる。撃つ。アイリクスは外さない。敵は混乱する。もう一度。もう一度。静かになった。アイリクスは部下を送る。スコープで様子を見る。1名が相応しくない分け前を取る。アイリクスは教える。肉体が崩れる。教訓は伝わった。また静かになった。アイリクスは部下がクレートを開ける様子を眺める。1名が震える手で宝を高く掲げる。アイリクスは暗色のガラスを見る。中に浮かぶ物が目に入る。気づく。持ち手に力がこもる。息が止まる。アイリクスはエラミスの探す物を知っている。その価値を知っている。エラミスの払うべき対価を知っている。アイリクスはこのチャンスを逃さない。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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