Destiny2 デスティニー2 まとめ Wiki

「ステイシスは論説に過ぎなかった。ストランドは彼の論文だ」――修道士ファオラ

金箔を施された銅製の鉢と、その中に植えられた若木の盆栽の前に、シャユラは膝をつく。縦に切り裂かれたゴーストの破片が土に埋もれている。木は破片を囲うように生えていた。その根と土が接するところに、シャユラは火を灯した線香を置く。
バザーは静まり返っている。彼女は木を植えたばかりの鉢を持ち上げて低い台の上に置き、かつてトラベラーが守ったシティを見下ろす。「会いたい」シャユラは囁き、指先で柔らかい枝に軽く触れる。
リード7のゴーストの残骸が、彼女をじっと見上げる。
一瞬、彼女は自分のジャンプシップのコックピットに、自らが葬った犠牲者たちのゴーストが散らばっていた光景を思い出す。しかし、彼女のゴーストは目撃者の怒りを免れた。アイシャのゴーストも。だが、この痛みは彼女にまつわるものではない。身勝手なものだ。心臓が早鐘を打ち、彼女は気持ちを整えようとする。
「私は我がファイアチームを称える」
「それは祈り？」背後から女性が尋ねる。シャユラはすぐさま振り返り、屋台の間から近づいてくる人物を認める。グレイブを杖のようにして持っている。そのデザインは、彼女が着ているローブの装飾模様によく似合っていた。見覚えがある。オシリアンだ。
「ある種の…」シャユラは遅ればせながら答える。
ローブを着た女性は、申し訳なさそうにお辞儀をする。「少し時間をください、シャユラ」
見知らぬ人の口から自分の名前を聞いて、シャユラは動揺する。彼女は記念碑に目をやってから立ち上がる。
「どうか、お構いなく」
「私は修道士ファオラ」ローブの女性は続ける。「真実の探究者、オシリスの信者。そして追放者でもある」最後の肩書を耳にして、シャユラは目を細める。
「何か用でも？ 追放者ファオラ」
修道士ファオラは片手で自分を指し示す。「あなたの過去からすると、他の者からは得られがたいものを提供するまでです」
シャユラが挑発するように眉をひそめる。ファオラはそれに物おじせず応える。
「友情を」