レトロフィット・エスカペイド のバックアップ(No.3)
最後の仕事にさらなる労力を注ぎ込め。
入手方法: シーズンパス報酬 最後の仕事にさらなる労力を注ぎ込め。 「よし! こうして伝説は生まれるんだ!」光沢のあるパネルを使った壁に囲まれた、何もない巨大な部屋の中で、アナは大声を上げた。床からは端末用の台座が1つだけぽつんと生えていた。 彼女は興味なさげなエルシーの方を向いた。「新しいクルーシブルのアリーナに入るたびにシャックスはこう言って叫んでたけど、今じゃここで全部シミュレートできるんだ」 「他には何をシミュレートで作り出せるの?」エルシーは可能性の大きさを受け止めるかのように、端末に手を置いた。 「それはもう、いろいろ、かな。何を作るかを指示しないといけないし、内容も図面みたいに具体的でないと駄目だけど」アナは説明する。 「ねえ、覚えて――」エルシーはそこまで言って気づく。「ねえ、ちょっと見せたい物があるの」エルシーは手甲から薄いケーブルを引っぱり出し、端末に差し込んで自分の設計図をアップロードさせた。 部屋の中は一瞬デジタル化してから、これといった特徴のない運動場に姿を変えた。端末のあった場所にはテーブルが出現し、そこには真鍮製の楕円形の円盤がはめ込まれている。円盤には取り外し可能な真鍮製の球体が置かれており、その軌道を示す溝が彫られている。 「これはサクラと呼ばれる遊戯よ」エルジーは溝を指で軽くなぞりながら言った。彼女が球体を指で叩くと、球体はコートのちょうど真ん中の位置まで浮かび上がる。その周囲の空間には赤色の線が映し出され、それぞれが異なる軌道を描いている。エルシーが真鍮の溝の上に手を横切らせると、指先にホログラムの小石が出現した。 「あの球体には重力がある。軌道に5個の石を投げ込んで、交差する点で石が堆積するように配置するのが目的。すると、融合して1個の塊になる。その状態でしっかり軌道を維持できれば勝ちよ」 「ずいぶんと数学重視なゲームね」アナは自分の顎をトントンと叩きながら言った。 「数学も勝利への道の1つだけれど、リズムもそう」とエルシー。「相手の石に真正面からぶつけるとどちらの石も破壊されるけれど、他の方向から当てれば、相手の進路を変えさせることができる」 「オッケー。じゃあ覚悟してよ。そのカスタマイズされたケツを蹴り飛ばしてあげるんだから」 エルシーは思わず鼻白む。「あなた、自分の中に直感的な力が眠ってるとか思ってない?」 「これでも毎日宇宙船を操縦してるし、軌道計算くらいならできるし」 2人は何度も遊ぶ。その競い合いは回を重ねるごとに激しさを増し、流れも拮抗しやすくなっていく。 だが、どのゲームもエルシーの勝ちに終わる。アナは負ける度にのめり込んでいき、苛立って荒々しい声を上げる。 「止めてもいいのよ」とエルシーは提案する。 「もう1回」 そしてリセット。 姉妹は軌道をなぞり、それぞれ小石を送り出していく。5投目で、ついにアナは隙を見つけ、投げ込む。軌道がちょうどサクラの堆積と合致した。 「やった! 勝った!」アナは赤色の渦の中で宙に向かって叫ぶ。 エルシーは、自分の石がアナの堆積へゆっくりと近づいていくのを見ながら言う。「本当に?」 エルシーが衝突コースに入ったそれを指差すと、アナの小石の堆積にぶつかり、あちこちに散らばらせた。 「ああもう!」アナは床に座り込み、顔に両手のひらを押し付けながら仰向けに寝そべった。「昔よりはマシだった?」とつぶやく。 エルシーはアナの近くまで歩み寄り、ゆっくりと隣に寝そべった。「いいえ。昔と変わらず下手くそ」 先にエルシーが笑顔をこぼす。アナもしぶしぶと笑った。 唐突ながらも純粋な、静かな満足だった。 「でも… 前よりも楽しいわ」 特徴
パラメータ
※計算式不明瞭につき大雑把な値です パーク
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