「ここから出ていけ」
「柄になくやるな」という声が、過去から響いてくる。イコラは集中することに全力を尽くし、蘇る苦悩を押し殺そうとした。だが、このようなナイトメアは…そう簡単に無視することはできない。友人の顔や角を身にまとい、彼女のすぐそばにやってくる。腰に収められたハンドキャノンのかたわら、リボンで装飾されたクロークの裾が揺れる。彼の声で喋るが、その言葉は偽りで、毒を帯びている。イコラは無理矢理前進し、リヴァイアサンの入り口に続く階段を上った。「招かれざる客というのは俺の得意とすることだ」その声は彼女の横で浮遊しながら言った。「もしや…俺に似てきたのか?」「あなたはただの記憶でしかない」イコラは顔を向けずに答える。「あなたは彼ではない」「否定はしない」その声が笑顔を見せて返事した。「奴は死んでるからな」ナイトメアが彼女の肩越しに回り込み、イコラはたじろいだ。「ザヴァラやお前、そして何より…ユルドレン・ソヴのおかげでな」イコラは眉をひそめ、こぶしをにぎりしめて上り続けた。「奴は俺の銃を使い、俺を撃った」とナイトメアが続ける。「覚えてるだろ?」イコラが足早に上る。それでもナイトメアはついてくる。「忘れるわけがない。お前はなんと約束した?ヤツの大事な玉座に、その首を乗せるといったか? 大層な風呂敷を広げたもんだな、イコラ。だがお前は代わりに…あのろくでなしをタワーに招き入れた。両手を広げてな! 俺が思うに、お前の記憶はちょっとばかり曖昧になってしまっている…あるいはあの殺人鬼のせいで、本当に忘れているかのどっちかだ」「クロウはユルドレンではない!」イコラが激高した。ナイトメアが笑みを浮かべる。「ああ、俺がケイドじゃないようにな」イコラは一瞬で向きを変えて後ろを振り返り、胸を上下させるほど呼吸を乱しながら、拳の中と瞳の奥でボイドライトを燃え上がらせた。だが、彼女の背後には何もない。あるのは空虚な宇宙だけだった。「イコラ」エリスの声が通信機から聞こえてくる。「そろそろ…戻ったほうがいい」イコラは深呼吸し、手の力を抜いて腕を下げた。最後にリヴァイアサンの扉をじっくりと見つめ、その場から引き上げた。
シーズン17のシーズンパス報酬武器
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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