死の世界へと誘う死神の指。
「お前は光の戦士を外の世界に送った」オノールが言い、撃鉄を引く。「戻ってきたのはお前だけだった」「例の秘密のことは知っている。お前の犬たちはそれを、あの奇妙な金庫の中に隠した」と言うとソーラは笑い、唇の間から赤いものを覗かせる。「お前は負け組だ」「お前は自分が失うもがないと考えているのか? それとも私にそれを奪われないと思っているのか? お前は大きな勘違いをしている。すぐに後悔することになるぞ」ソーラはオノールの顔につばを吐きかける。「お前には限界がある。飼い主に繋がれているからな」攻撃態勢を取ったソーラの手の中で光が渦を巻きながら輝く。「その紐に吊されて死ね!」オノールはためらうことなく引き金を引いた。ソーラが崩れ落ちる。「ウォーロックの面汚しめ」ソーラのゴーストが彼女の死体の近くに浮かんだまま静止している。風が吹き、彼らの周りに生えていた黒ずんだ草がサラサラと音を立てる。ゴーストの虹彩が2人のプラクシックの番人の横で揺れ動く。そこには引き金を引いたウォーロックと、自らの骨から死を振り落とそうとしている相棒のタイタンがいた。オノールが同胞のほうを見る。「彼女を復活させてもう一度質問すべきか?」タイタンはチェストプレートから血を拭き取り、彼のゴーストはアーマーを修理している。その心臓の真上に真新しい弾痕がついている。「いや、今回、彼女は初めて自分の意思を示した」ソーラのゴーストが甲高い声を出す。「誰が蘇生すると?」「恐れる必要はない、小さき光よ。お前のガーディアンは… 少し気が触れただけだ。我々がここに来たのは助けるためだ」「つまり私たちを片づけるためここに来たと」「それはまだだ。目的地の座標を教えろ。そうすれば無事にシティまで帰してやる」「片づけに来たのでなければこんな場所にはいないはずです」「我々は重力の乱れを追跡してきた。ウォーマインドによってその特異点が外の世界を移動していることが分かった。お前はそれを知っているはずだ。それを見つける方法もな」ゴーストがつばを吐く音をまねる。「穏やかなトラベラーのもとに戻るといい。もう使いっ走りはたくさんです!」オノールが体から力を抜き、武器をしまう。「バハグハリ…」と彼女は言った。オノールの隣にゴーストが現れる。「準備をしろ。こいつも正気を失っているようだ」バハグハリはうなずくと、命令に従って作業を開始した。ストライカー・タイタンが近づき、指を鳴らす。突然ソーラのゴーストに稲妻が落ち、気を失う。「ゴーストにも影響が出始めている。彼らをシティに連れて行こう。これで5体目だ」彼はゴーストを拾い上げると、ソーラの死体を肩に担ぎ、船に投げ入れた。オノールが振り返って言う。「5体目で、まだ終わりじゃない」と彼女はソーラのゴーストを見ながら呟いた。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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