さあ、音を立てろ。
ノンパレイユのゴーストが残りのバウンティの完了手続きを満足げに済ませた。 ノンパレイユが唸った。「もう帰ってきたの? 最近はタワーの雰囲気が変だよね」 彼女の後ろでタラノヴがローブをバサバサとふると、モスヤードでの予期せぬ事態によって集められたスピンメタルのかけらが宙を舞った。「そうだが、ここのシャワーは全部使いものにならないじゃないか。ほら、さっさと始めよう」 「気が早いね」ノンパレイユが思案げにボイドライトの玉を生成し、数回真上に投げた。「タラノヴ、ほら、キャッチ!」 そう声をかけられたガーディアンが振り返ると同時に光が彼女の顔面に直撃した。 「殺してやる」タラノヴが蘇生されながら唸った。 ノンパレイユが彼女に手招きをする。「あっそう。やれるもんならお好きにどうぞ」 タラノヴはグレネードランチャーを構え、ノンパレイユに向けて放つ。 彼女はノンパレイユがゴーストに蘇生されても腹を抱えて笑い続けていた。 互いに3回ずつ蘇生された頃になってようやく、ふたりの間で新たなゲームのルールが決まった。サーブはグレネードランチャー。リターンは光の武器。 今度はノンパレイユがセンティネルシールドでグレネードを力強く跳ね返し、タラノヴはそれが頭上を通り過ぎ、遠くにあるボロ小屋に直撃するのを眺めた。数秒後、ふたりの耳に爆発音が届く。 ふたりのゴーストは日中ずっと蘇生に追われる羽目になった。 日暮れとともに、ふたりのエネルギーも尽き果てた。タラノヴは唸りながらドーンブレードを下ろす。「タワーにお披露目する準備はできたか?」 ノンパレイユがタラノヴの肩に手を回した。「私たちでタワーを元通りにするの。みんなに楽しんでもらわなきゃね! だからこそ、私たちはこの新しいスポーツリーグに最初から参加していかないと。予約の受付、賭博の管理、それと公式グッズの準備なんかもね」 旧ロシアの夕暮れは美しかった。雑木林に灯るいくつもの小さな焚火。その光景はノンパレイユの心まで温めてくれた。 一週間後、ふたりが新たに設立したグレネードケットボール・リーグには300名の入会者が集い、およそ同数の賭博詐欺に関する召喚状がプラクシックから送られてきた。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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