「前進あるのみ」
ユルドレンはあれほどのことをしたのに、なぜ彼のゴーストになれるのか? 何度も聞かれてきた質問だ。ほとんどのゴーストは、自分のガーディアンの過去を知らない。当然ながら… それは、私には当てはまらない。私のガーディアンは夢見る都市の下に眠っていた。彼の顔に気づかなくとも、いずれはその結論にたどり着いていただろう。正直、彼はサバスンと話す前から気づいていたのではないかと思う時がある。彼女が彼に見せたものによって、彼の疑惑は確信に変わったのではないかと。とはいえ、私はサバスンよりもクロウのことを熟知している。不可能なことをやってのけた時の彼の笑顔を知っている。ナイフを投げる前にくるりと回転させる癖や、誰かに称賛されると目をそらすところさえも。 そして時折、ユルドレンにも彼の個性や習慣に通ずるものがあったのではないかと思う。いや、あったかもしれない。確実なことは何も言えないが、そんなことはどうでもいい。なぜなら、私のガーディアンは必要なときにだけリスクを冒し、刺激を求めているわけではないと知っているから。彼は他者の損失ではなく、勝利を祝う。彼がやることなすこと全て、誰かの利益のためだ。彼は謙虚で、親切なのだ。それが彼の本当の姿。彼にそれを知らせるのは、私の役目。クロウは私のガーディアンなのだから。決して、ユルドレンではない。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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