Destiny2 デスティニー2 まとめ Wiki

絶対に忘れない。

子供の頃、父からウォービーストを貰った。私は彼をミロスと名付けた。ミロスは若く、当時の私のように目の前にあるものが見えないほど純粋だった。
父はいつも留守だった。皇帝という立場上、避けられないことだったが、冷酷だったわけではない。だからそれについては許すことにした。その当時、父は代理人を通して愛情を示してくれたほか、最高の家庭教師と世話係を用意するために出費も惜しまなかった。高価な物も山ほど与えられた。その中でもミロスは私の一番のお気に入りだった。
ミロスと私は親友のような関係だった。私は起きている時も寝ている時も、可能な限り彼と一緒に過ごした。私はミロスをしつけ、私の食事を分け与えた。今でも目を閉じると、私の胸の上で丸まっている彼の姿が目に浮かぶ。ミロスはよく足の間に頭を埋めて、息を吸う度に肺を膨らませながら、まどろみつつ夢を見ていた。
そんな彼に対して父以上の愛情が芽生えるのは当然のことだった。ミロスは私にとって初めてできた忠実な仲間だった。
だがある日、勉強から帰ってくると彼は姿を消していた。

私は従者から金色に彩られた手紙を渡された。そこには父の字で、ミロスを殺した理由が書かれていた。私は手紙を破り捨てた。涙が頬を伝った。
見上げると、その従者も涙を流していた。私は、彼女が命令されてそれを実行したのだと理解した。私は彼女の手を握って言った。「お前を許そう」
それはカルスの前では二度と言わないと誓った言葉だった。