Destiny2 デスティニー2 まとめ Wiki

その日はいつか来る。

成功の確率がどうであれ、計画は理にかなっていた。それぞれにやるべきことがあった。スロアンは振り向いて環境都市の下層エリアのプロジェクションを調べた。ザヴァラは最初の偵察報告に目を通し始めていた。
スロアン副司令官と隣り合わせで仕事をするのは、当然のことのように思えた。まるで2人が隔たれていた年月が、タイタンと共に元に戻ったかのように。それに続く沈黙も、馴染み深く、親密ささえ感じられるだろうとザヴァラは思っていた。
だが、過ぎ去っていく不快な一瞬一瞬が真実を物語っていた。彼は微かに鼻に残るオゾンの感覚記憶を感じた。2人の隔たりは、広いものから深いものへと変わっただけだった。
ザヴァラはデータパッドを置いた。「スロアン、もうひとつだけ話がある」
相も変わらず任務に従順なスロアンは彼に向き直った。「その内容は？」
「今日は再会の多い日だったことだろう」ザヴァラはタージに向かって頷いた。
ザヴァラの手元で光が溢れ、トランスマットのエネルギーと共に包みが実体化した。それは重く、丁寧に布で包まれていた。ザヴァラは包みのストラップを簡単に外した。
スロアンがその中身を見つめる。「今頃、どこかの壁にでも掛けられて、埃をかぶっているものとばかり思っていた」
「これはお前が持っているべきだと、共通の友人に強く勧められたものでな」
スロアンは躊躇するが、険しい表情で剣の柄に手を伸ばして掴み、クラウン・スプリッターを軽々と持ち上げた。
スロアンの顔に笑みが浮かぶ。
「まるでずっとこの手に持っていたみたいだ」