無から生み出される力。
シミズ ハッサン。楕円曲線暗号化された非公開論文。 シティにおける政治情勢に関する議論は虐げられている。私が近年のうちに執筆した7つの論文すべてが地球の大手情報誌に却下されている。極秘検閲機関の仕業に違いない。 CDMの研究を続けるべきなのか、より直接的な超因果の研究をする分野に鞍替えすべきなのかはわからないが、今後も私の記事が公開されることはないだろう。命ある者の研究者の中で、アウル・セクターのみが暗黒の研究を許されているという、ハリ5の立証されていない憶測の信憑性がますます強くなっている。 私は今までの人生の中で、シティにおける光の戦士の文化が変わっていくのを見てきた。私が青年だった頃は、ボイドという概念は暗黒に近いものとして考えられていた。だが、年を重ねるにつれ、禁忌とされてきたステイシスやストランドなどの解明しきれていない暗黒の力が常用されるようになっていった。タワーに住むガーディアンたちにとっての最後の禁忌は、光の戦士が彼らの超因果の力の源であるゴーストを直接攻撃することだ。 しかし、光の戦士たちが暗黒への見方を変えたからと言って、命ある者たちがそれを研究できるのかと聞かれれば、そうではない。 アークとは人類が何世紀もの間使い続けてきた力である。ガーディアンたちの間ではソーラーの光と同等に、基本的には好ましく、有益な力であると考えられてきた。(カーン著作「不死者の社会生物学」第5章及び6章参照) アークは優しく、友好的で非の打ち所がない。そして私も、検閲機関が別の恐怖に興味を示すまでは、アークのようにならなくてはならない。 私がガーディアンにとって有益でしかない力の研究を続けるのに異論はないはずだ。 私が彼らに研究結果を渡せば、文句は言うまい。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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