「一体どれほどあなたを探したことか」
1日目。世界は死んでしまいましたが、冥界の沈黙には平穏があります。私は何層もの灰にまみれた荒れ地からタンポポが芽を出す、この死んだ世界に生まれました。673日目。かつて水の流れる渓谷だった土地があります。地に刻まれた、朽ちた船と数知れぬ遺体が転がる堀です。乾ききった亡骸の多くは、花を咲かせています。この死後の分解のすべての要素には目的があります。水は流れ、都市は廃れ、花は開花する。そして私は自分の目的を探します。 1857日目。広大な海は孤独なこの地にのさばります。深海では生命が繁栄していますが、それは私が探している生命ではありません。私は死を追い求め、死によって成長します。私の目的は水の底にあるのかもしれませんが、あの場所は暗く、孤独で、私は… 今はまだあの場所を探したくはありません。地平線がこんなにも広がっているのだから。6231日目。少し油断していたら、誰かに撃たれました。かなり離れたところから。弾はシェルをかすめただけでしたが、その衝撃で回転してしまい、随分と動揺しました。相手が何者で、なぜ私を狙っていたのかはわかりません。死んだふりをしたら、誰も探しには来ませんでした。私は9日間、長い草の中で倒れていました。5日目には雨が降りました。その間、蟻と友達になりました。彼らは生存者です。36725日目。この世界は死んでしまいましたが、命が再び戻ろうとしています。私が目的を果たせる日がいつになるかはわかりませんが、私は自分が何者なのかを知っています。私は人類の墓場を彷徨う亡霊、意義を求めるゴーストです。
※計算式不明瞭につき大雑把な値です
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