「アレが着地する瞬間は、その場にいない方が良い」
崩れかけた石壁の影に身をひそめるウォーロックは、響き渡る遠雷の音に空を煽いで顔をしかめた。
「雨か」彼は恨めしげに呟く。気を集中させ、その手に掴む燃えるグレネードを取り込み、その身に力を巡らせた。「よりにもよって、こんな時に」
彼の傍でハンターが抑えた笑い声を漏らす。「平気よ。あと、雨は降らないわ」
「平気だと?」ウォーロックは陰鬱な声で彼女の言葉を繰り返す。「数では向こうが100対1で圧倒的優勢。対するこちらに援軍はない。しかも――」
ウォーロックは掌を空に向けて差し出す。グローブの表面に水の滴りが落ちてきそうな気がした。「空気中に漂うエネルギー、お前も感じるだろう。嵐の気配だ」
「だから大丈夫だって」ハンターはショットガンに弾薬を滑り込ませながら何気なく答える。「もうすぐ援軍は来る。それと雨は降らない」
その瞬間、周囲の空気がパチッと音を立てた。彼女の武器の銃身を焼けるようなアークエネルギーの電閃が横切る。
ウォーロックは慌てて身を引く。「嵐じゃないと言うのなら」と、彼は大声で叫んだ。「アレは何だって言うんだ?」
戦場の向こう側から、タイタンが敵陣の真っ只中に着地する天を割るような爆音が響く。
「援軍じゃない?」ハンターはにやりと笑ってみせた。
シーズン18「宙賊のシーズン」で追加されたタイタンのエキゾチック・ガントレット。
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